Jan 16, 2025

身体からのSOSを聞いて治せるのは 自分自身

自分の身体の状態を一番知っているのも、根本治療できるのも、実は自分自身だし、自分以外にはない。

このことを、亡き父の最期を通して、私は学ぶことができたように感じている。

以前の私は、脊椎側湾の傾向があって、背骨が右側にカーブして曲がっている状態だった。

だから、右の肩が前に出て、左の腰が後ろに下がるという「身体全体のゆがみ」があった。

以前の勤め先の健康診断で、毎年レントゲン撮影をとってもらっていたのだが、ある年の問診の際に、その画像を見ながら、担当医にこのように言われた。

「あなたの背骨はこのように曲がっているので、何もせずに放っておけば、この湾曲は徐々にひどくなり、いずれ痛みや痺れが出てくるようになるでしょう。何かできることをするといいかもしれませんね。」

実際の画像を見て、私は確かに医師の言う通りだと感じたし、何か対策を立てた方が良いと思った。

そこで、その時その時でできることを、色々と一つずつ試していった。

10年以上の間に試したことは、ヨガ、ピラティス、骨盤調整、インド医学のアーユルヴェーダ、日本の整体、鍼灸の施術、背骨調整のカイロプラクティク、筋膜リリースなど。

そして、人体の解剖学や筋肉の仕組みについての本を読んだり、又他にも本当に色々なことにトライした。

そして、試す毎に、身体の変化が感じられることが、徐々に楽しくなってきた。

そして、かなりの年数がかかったが、私の全身の筋肉は徐々にほぐれていき、それにつれて少しずつ背骨がまっすぐに動いていった。

今では、ほとんどまっすぐな背骨の状態になり、身体のゆがみもほぼなくなった。

しかし、その背骨や肩甲骨が正常な位置に動いて戻ったことで、以前は使っていなかった筋肉を使わないと、右の肩甲骨をうまく動かせなくなった。

その為に、結果として右腕が上がらない時期があった。

それが去年の春の出来事だ。

そこで、理学療法士さんに診てもらって、新しい筋肉の使い方を学び、今少しづつ動かせるようにしているところだ。

このように、どれだけ時間がかかったとしても、自分の身体は自分で治そうと本気になれたのは、亡き父の最期の様子を見ていたことが大きいと思う。

病院でなければ対処できない程の病気になり、一旦下り坂を転がり始めたボール(=身体の状態)を止めることは、その後どれだけ努力しても、非常に困難だ。

現代医療で治療をしても、健康な状態まで回復させることは難しい。

しかし、そうなる前に、身体はすでに様々なメッセージを発しているし、SOSの信号を出していることもわかった。

又、その未病の状態で対処し改善すれば、体調は良くなっていくと感じた。

そして、それができるのは、24時間365日、自分と一緒にいることができる自分だけだと思った。

ちなみに、私の母も、膝が痛くなった時、ヨガや歩くことで、自分でそれを治していた。

又母方の祖父も、血痰が出たことで、体調観察日記をつけて、様々なことを試し、別に病院に行くことなく、自分で体調を回復させていた。

身近に、そのような人達がいたので、私は自分の身体は自分で治せるものだと感じていた。

そして、「休養学」という本の中にも、身体の声を聞いて、毎日日記に書き、自分で自分の健康を創っていく意識が大切だとあった。

そして、「健康を維持する主体は医師でも誰でもなく、自分自身だ」と言う点も、まさに同感だった。

これからも色々と体調の変化の波があるとは思うが、身体の声に耳を澄ませることで、唯一無二の大切な身体と仲良くできる「今」を楽しめたら嬉しい。