May 10, 2020

念仏(the Nembutsu)の意味  ④


この宇宙において、常にエネルギーは循環しています。

もちろん人間も、息を吸い、息を吐く。


食べて、排泄する。


お金を稼いで、お金を使う。


すべてエネルギーの循環です。

このエネルギー循環を止めると、「淀み」が生じます。

川が海に流れ込む様に、流れ続けているのが、自然界のエネルギーの流れです。

人間の思考も同じです。


変化し続ける自然界の中で、「こうであるべき」という執着は、思考の淀みです。

「この執着が、人間に苦しみを与えている」とお釈迦様(Buddha)は言いました。


なぜならば、それは自然の在り方に反しているからです。

自然のエネルギーの流れに、あなたが「抵抗」しているがゆえに、「苦しみ」が生じているのです。

そのような人間に対して、お釈迦様(Buddha)はこの宇宙エネルギーの流れに同調できる方法を伝えようとしました。


宇宙のソースエネルギーが循環している、その「今(現在)」の状態。

それは、人間の言葉が産まれ出でる前から存在する状態。

お釈迦様(Buddha)は次の様に考えました。


「その状態を、エゴマインドの理解の枠(subject/object)に入れず、ただ心で感じてほしい」。

そのために、お釈迦様(Buddha)は「物語や比喩」といった表現方法を使ったのです。

それは、聞き手の「心」に直接言葉を届ける方法でした。


お釈迦様(Buddha)が伝えた実践方法の一つが、念仏(the Nembutsu)でした。


その意味は「物語」の形式で伝えられています。


大無量寿経(the Large Sutra of Eternal Life)』の中に、次の様に書かれています。

昔、法蔵(Dharmakara)菩薩が、すべての人間をエゴマインドが生み出す苦しみから救いたいと大きな願い・本願(the Primal Vow)を立てました。

そして、彼はその本願(the Primal Vow)を叶えるために、五劫(five kalpas)という非常に長い時間熟考しました。

その解決策として、彼は念仏(the Nembutsu)として、人間に働きかけようと思いつきました。

そして、彼は、非常に長い修行の末に本願(the Primal Vow)を成就し、性別を超えている阿弥陀仏(Amida Buddha)という仏になったのです。

阿弥陀仏とは、無量寿・無量光である仏=宇宙エネルギーそのものです。


時間的に永遠(無量寿)、
空間的に無限(無量光)です。

阿弥陀仏(Amida Buddha)とは、宇宙の永遠なる光のソースエネルギー。

(Amida Buddhaは、日本語ではAmida-Butsuと表記します。)

今そしてここで、私たち人間がこの循環する宇宙エネルギーの流れに同調する方法。

それが、
いつでも、
どこでも、
誰でも、
となえることのできる
念仏・南無阿弥陀仏です。

念仏(the Nembutsu)とは、内なる意識の中で、あなたと阿弥陀仏が、一体(oneness)のエネルギー状態にあることです。

それは、今、あなたのハートの内側に広がる阿弥陀仏の光のエネルギーフィールド(light energy field)の中に、あなたの意識が安住している状態です。

念仏(The Nembutsu)とは、エゴマインドが静まった絶対的な静寂の中、阿弥陀仏の存在の響きが響いている状態です。

あなたのハートの内にある安心なる意識に、あなたはあなたの呼吸によって戻るのです。

呼吸を通して、阿弥陀仏(Amida Buddha)のエネルギーが、あなたのハートのうちに広がる意識において循環している。

それが、念仏(the Nembutsu)なのです。

いつでも、どこでも、誰でもがとなえることができる念仏(the Nembutsu)は、あなたの意識をハートの内なる「ホーム」に戻してくれます。

人類の求め続ける「永続する安らぎ」は、外側にではなく、意識の内側に、「今」既に存在しているのです。

意識が今にある

この内なる意識に止まり続けるための特別な時間。

☀️ 朝起きた直後(1日の活動が始まる前)と、

🌙 夜寝る前に、

あなたの意識の方向転換をするために、「内なる鏡」の前に立つ時間。

それが、お朝事(morning service)とお夕事(evening service)の意味です。

それは、変化し続ける外なる現象に振り回されずに、あなたが内なる意識(=永遠なるホーム)に留まり心安らかな1日を過ごす為の、大切な毎日の習慣なのです。

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